◆ボトックス注射とは

いわゆる表情しわの原因である表情筋の収縮（筋肉の動き）を抑えてリラックスさせることによって“しわ”を予防していく治療法です。しわだけでなく、鼻孔を小さくしたり、鼻先を上げたり、頚部のプラティズマバンド（ターキーネック）の改善目的にも用いられます、また腋窩（わき）や手掌・足底（手のひら・足の裏）の多汗症や咬筋（えら）肥大などにも使用されます。他にも眼瞼痙攣、痙性斜頚、筋緊張性頭痛などにも応用されています。

 ※写真は当クリニックで使用する、厚生労働省認可のアラガン・エステティクスのボトックスビスタ。

ボトックス効果　※厚労省承認品ボトックスビスタ

個人差はありますが、約１週間で効果を実感でき、２週間で最大効果になります。その後３～５カ月効果が持続し、約半年で消失します。しわよせ癖をつけないためにも４カ月おきくらいに一定期間続けることが理想です。※小顔や足やせなどの大きな筋肉は効果実感まで約１カ月かかります。

◆ボトックス注射の実際

治療後、注入部周囲に多少のつっぱり感などの違和感が生じることがありますが、通常ご心配ありません。また顔面部での注入後、頭痛を感じる方もおられますが、一過性のものです。

細い針を用いて注射をするので、軽い痛みをともないますが、通常、麻酔は必要としません。治療当日から洗顔、化粧は可能です。

ボトックス注射は、簡単なようで実は高度の技術を要する注射です。解剖を熟知していることはもちろん、しわの原因となる筋肉の状態を見極めた上で、承認を受けたボトックス製品を使って適切な注入量を決定し確実な部位に注入するテクニックが必要です。

ボトックス注射は過剰に発達した筋肉を一時的にリラックスさせて鍛え過ぎた筋肉を小さくして若いころの筋肉量に戻すだけです。当院では、経験豊富でボトックスビスタ施注資格を持った医師が患者様のしわの状態に応じて注入量を調整しますのでご安心ください。

◆次の症状の方は使用できません。

①全身性の筋肉の脱力する障害をお持ちの方（重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症など）。

②妊娠中、または妊娠する可能性のある方、授乳中の方。

③男性の場合、治療中および最終注入後、少なくとも３カ月は避妊するようにしてください。

④未成年者には原則的に治療いたしません。

◆以下に当てはまる方は治療前に必ずお伝えください。

• ①過去にボツリヌス治療を受けてアレルギーを経験した方

　□眉間の縦じわ

　□目尻の横じわ

　□額の横じわ

　□顎の梅干しじわ

• □エラ　：　エラのボトックス注射は小顔効果だけでなく、「歯ぎしり」の治療にも有効です。噛む力を減少させ症状を軽減できます。

• □ワキ、手のひら、足のうら

 など詳細は医師にお問い合わせください！

◆ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸は生体内に存在する物質で肌の艶やはり、やわらかさなどを保つ働きがあります。これが年齢とともに少しずつ減少すると肌のはりが失われ、しわやたるみ生じます。ヒアルロン酸注入療法は、そのヒアルロン酸を皮膚内に注入してほうれい線等のしわを浅く目立たなくしたり、皮下に注入してたるみを引き上げたりします。即効性で安全な治療法です。

さらに当院では、アラガン社推奨の「VST®-shape」（ビスタシェイプ）、「VST®-eye」（ビスタアイ）という最新治療法を導入してよりしてより自然な若返りを提供しています。

当院はアラガン社推奨クリニックで、医師はヒアルロン酸（ジュビダームビスタシリーズ）の施注資格を取得しています。

（2022/04月　アラガン社ヒアルロン酸 ジュビダームビスタ バイクロスシリーズの施注資格更新済）

フォトフェイシャル®治療は、単一の波長を持つレーザー治療とは違い、有害な紫外線を取り除いた幅のある波長を持つ光（IPL：Intense Pulsed Light）を顔全体または部分的に照射することで肌の老化症状を改善し、素肌の若返りを行うことができます。一回の治療で全ての症状を改善するのでなく、複数回の治療を継続することで、少しずつ穏やかに肌質を改善していきます。

確かな美肌効果：しみ、雀卵斑（そばかす）、色素沈着、毛細血管拡張症・“赤ら顔”、肌質改善、毛穴の開大、小じわなど、様々な症状に効果があることが実証されています。

• 　しみ・そばかす：加齢や光老化により色素が沈着し、皮膚がくすんだり黒ずんで見える状態。フォトフェイシャルによりメラニンの排出を促進させ、しみ・そばかすのない透明感のある肌に生まれ変わります。
• 　赤ら顔・血管の拡張：毛細血管が拡がって赤く見える状態。フォトフェイシャルにより余分な血管を元の状態に戻し、赤ら顔を改善します。
• 　ニキビ・ニキビ跡：ホルモンバランスの乱れやストレスによるニキビ。フォトフェイシャルにより、ニキビの炎症による赤み・ニキビ跡（但し、軽度の症例）に対する効果が期待できます。
• 　毛穴の開き：年齢とともに徐々に目立ってくる毛穴の開き。フォトフェイシャルは開いた毛穴を引き締め、キメの整った肌に近づけます。

安心な治療：ダウンタイムなし。肌へのダメージが少ないため、治療後は洗顔もメイクも大丈夫。ガーゼをあてたり薬を塗ったりする必要はありません。

短時間で終了：治療時間は、全顔で１５～２０分くらいで終了するので空いた時間に気軽に行うことができます。

治療間隔・回数：通常３～４週間隔で行います。回数は複数回を要しますが、症状・肌質によって異なります。また、症状によっては満足にいく結果が得られないこともあります。

「M22」：最新フォトフェイシャル® ルミナス社製「M22」 を令和元年10月1日導入しました。6種類の波長を肌質・症状に合わせてカスタマイズ可能で、治療のバリエーションが拡がります。

「フォトフェイシャル協会公式サイトの病院・クリック検索から当院を検索できます。」

＊シミに対する、フォトフェイシャルとルビーレーザー治療の比較

フォトフェイシャル

回数・期間　　　　３～４週ごと４回：１セット

ダウンタイム　　　なし、直ぐに洗顔、メイク可

痛み　　　　　　　多少ピリピリする痛み

麻酔　　　　　　　不要

効果　　　　　　　全てのシミを同時に改善

　　　　　　　　　同時に肌質も改善

ルビーレーザー

回数・期間　　　　１回

ダウンタイム　　　あり、１週間絆創膏 or ガーゼ貼付

痛み　　　　　　　輪ゴムでパチンと弾いた痛み

麻酔　　　　　　　痛みを和らげる前処置必要

効果　　　　　　　部分的なシミの改善

Qスイッチルビーレーザー光は、694nmの波長を持ち、正常皮膚や血管にほとんど吸収されず、メラニン色素等によく吸収される性質があります。そのため、正常組織への損傷を最小限に抑えながら色素を破壊します。その性質を利用して、しみ・あざ等の色素異常の治療を行います。

治療の後に傷痕が残ることは通常ありません。

レーザーは放射線のように体の内部の細胞に傷がつくこと等はありません。治療期間は疾患により異なります。しみのように１回で終わるものもあれば、先天性のあざの場合５～６回以上必要なものもあります。

レーザー照射に際しては瞬間的に輪ゴムではじかれた位の痛みがあります。痛みの気になる方は必要に応じてクリーム麻酔や注射の麻酔を行います。

レーザー治療の費用

太田母斑、外傷性色素沈着症、異所性蒙古斑、扁平母斑については健康保険が適用されます。ただし、適用される限度が法律で決められていますので、それを超えるものについては自費治療になります。また、上記以外の疾患でしみ、タトゥー等は、健康保険が適用されないので自費治療になります。

＊関連学会発表：

「Qースイッチルビーレーザーによる老人性色素斑の治療.」 第3回日本レーザースポーツ医学会学術集会. 於東京. 1999.10月

「Treatment of senile pigmentations using Q-switched Ruby Laser System.」 The 5th Japan-Korea Congress of Plastic and Reconstructive Surgery. Kagawa. 2000. 4月

炭酸ガス(CO2)レーザー光（波長10.6μｍ）は水によく吸収される性質があり、生体組織の損傷を最小限に抑えて蒸散することが可能です。従って、この光を集光して当てると表面組織の収縮、脱水、炭化を生じ、さらに内部組織水分の蒸発を起こし、出血をすることがほとんどなく、皮膚をメスで切って縫った後に残る傷跡がつかないのが特徴です。

適応症：ホクロや脂漏性角化症（老人性疣贅）、脂腺増殖症、軟性線維腫、稗粒腫など各種イボの治療に使います。また、難治性の尋常性疣贅や胼胝（タコ）・鶏眼（ウオノメ）の切除に使用することもあります。

治療には、冷却で痛みをやわらげたり、または麻酔を必要とする場合もあります。治療後は、傷が塞がるまで軟膏塗布、絆創膏貼付を要します。

合併症：ホクロ・尋常性疣贅などでは再発することがあります。治療対象・部位によっては、創部の治癒過程で肥厚性瘢痕を生じることがありますが、最小限に抑えるためにも術後の経過観察と適時の対策が肝要です。

　 フラクショナルレーザーは、皮膚の深部にミクロな点状の熱ダメージを与えることで皮膚が本来持つ再生能によりコラーゲンが増殖、再構築が促され、新たなお肌に生まれ変わる治療法です。1回の治療で約２０％のお肌が生まれ変わります。

　ニキビ跡、傷痕、しわ、毛穴の開大、妊娠線、肌質改善などに効果があります。

　レーザー照射は無痛ではありませんが、痛みに弱い方は冷却をしながら照射したり、必要に応じてクリーム麻酔を併用します。

　治療後、照射部位にざらつきや赤みを生じますが数日で消失します。治療当日から洗顔・シャワー・入浴が可能です。また、メイクも治療当日から可能です。治療後、照射部位に赤みを生じますが当日か翌日には消退します。

　通常３週おきに４回程度の治療を必要とします。症状によっては、４回以上の治療を要する場合がありますし、満足のいく結果が得られないこともあります。

 　当院のフラクショナルレーザーは、ルミナス社の「ResurFX」で1565nmファイバーのノンアブレイティブNon-Ablative（皮膚を傷つけない）レーザーです（令和元年10月～）。CO2（炭酸ガス）フラクショナルレーザー等のアブレイティブAblativeレーザーと比較して、痂皮（かさぶた）や長期の赤みを生じることはありません。その分治療回数を要しますが、ダウンタイムの少ない施術を希望される方に適しています。

 　治療の流れ：①治療前に洗顔をします。②医師とカウンセリングを行い、必要に応じてクリーム麻酔をします（30分）。③レーザーを照射します。時間は全顔で15-20分です。④照射部位の皮膚を冷却します。照射後の反応を見ながら十分な冷却を確認できれば終了です。

　写真は、ルミナス社フォトフェイシャル「M22」に搭載された「ResurFX」本体とハンドピース。

◆メルティスレッドリフトとは

特殊なCog（とげ）付き吸収糸を皮下に挿入し、顔面、頚部、殿部などのリフトアップや輪郭形成をします。Cogによる引っ掛かりで、効果は施術直後より実感できます。さらに、皮下に挿入された糸は約６か月で徐々に吸収されてなくなりますが、その間糸が組織を刺激しコラーゲンを増加させリフトアップを継続させます。その効果は１２か月～２年程度持続します。

◆治療の適用範囲

□フェイスリフト、輪郭形成

□しわの改善

□ボディコントゥーイング（体形輪郭形成）

◆治療の方法・ダウンタイム

両頬のリフトアップに合計６～１０本の糸を目安にします。治療は、糸の挿入部に局所麻酔を要します。

治療後のダウンタイムはなく、治療後メイクも可能です。軽度の赤みと腫れをともなうことがありますが、数日から１週間で消失します。挿入本数によっては、施術後硬い物を噛まないなどの食事制限を伴うこともあります。また、うつぶせ寝や顔のマッサージも控えていただきます。

◆以下の方は治療できません。

・皮膚に感染症のある方

・妊娠中の方

・フェイスリフト手術を行った方

・結合組織系障害のある方

◆起こりえる合併症、および対処法。

・糸の露出：状態により露出部をカットします。

・内出血：数日から1週間程度で自然吸収され消失します。

・非対称：修正術を追加します。

・針跡（糸の刺入部）：1日から数日で目立たなくなります。

※実際に、どのエリアにどれだけの量を注入するかは、施術を受ける人の下垂などの状態や骨格によって異なり、医師が全体的なアセスメントを行ったうえで判断します。

「VST®-shape」（ビスタ-シェイプ）

＊「VST®-shape」とは、アラガン社が提唱するヒアルロン酸（ジュビダームビスタ：厚労省認可）とボトックスビスタ（厚労省認可）の注入を組み合わせることで、ほうれい線はもちろんのこと顔全体のしわやたるみを改善し、自然な若返りを目指すアンチエイジング法です。

「VST®-shape」 の概念：しわ・たるみは皮膚内のヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチン等の減少によって厚みが失われることと靭帯の支持力低下や骨の委縮によっておこります。それが重力により上からたるむことにより、全体的なたるみとほうれい線等のしわを生みます。「ＶST®-shape」 は、最もたるみとほうれい線の原因となる頬に注目した治療法です。頬を元の位置に戻すことによって下の皮膚も上に引っ張られほうれい線の溝も浅くなりたるみも改善し、シャープなフェイスラインも得ることができます。ほうれい線の治療なのに頬に注入するの？と思われるかもしれませんが、実は理にかなった治療法なのです。

治療は患者様個々の状態に応じて適切な評価を行ったうえで行いますので、ご希望やご要望などご相談しながら治療を行えます。

＊「VST®-shape」のリスク・副作用については、「ヒアルロン酸」「ボトックス」の項をご参照ください。

「VST®-Eye」（ビスタ-アイ）

眼周囲の自然なエイジングケアを実現できる治療法です。老化のメカニズムに着目し、しわそのものを見るだけでなく、お顔全体の中でも、特に早く老化現象を示すといわれている、眼周囲の立体的な改善を考える治療です。

「VST®-shape」同様、ヒアルロン酸（ジュビダームビスタ：厚労省認可）とボトックスビスタ（厚労省認可）を組み合わせながら、ヒアルロン酸をこめかみのくぼみ等に注入充填し、ボトックス注射の併用で眉間や目尻のしわを目立たなくすることによって、眼周囲のより自然な若返りが期待できます。

＊「VST®-Eye」のリスク・副作用については、「ヒアルロン酸」「ボトックス」の項をご参照ください。

The Murai  Face tailor made　ムライフェイステーラーメイド

しわ・たるみ・しみ等のエイジングのお悩みに、その状態を形成外科医の目から３次元的に把握して分析し、ボトックス、ヒアルロン酸、メルティスレッドリフト（吸収糸のリフトアップ）やIPL（フォトフェイシャル）、各種レーザー等を組み合わせ、メスを使わず切らない若返り療法を提供します。

眉間のしわだけボトックス注射、ほうれい線の溝にヒアルロン酸を注入するのも一つの選択肢ですが、The Murai FTM® は、顔全体のバランスを考えより自然なアンチエイジングを実現します。

治療法の組み合わせにより、クリーム麻酔で注射の痛みを軽減したり、ヒアルロン酸注入は先の丸いカニューラ針を使用し内出血を極力抑える注入をします。全て当日より洗顔、メイク可能なダウンタイムのない治療を行います。

医療用IPL（光）脱毛は、パルスライト照射による熱エネルギーにより、毛根を選択的に破壊し、半永久的な脱毛を目的とした治療です。

医療用レーザー脱毛と原理は同じですが、レーザー光が単一波長の強い光なのに対し、IPL光は幅の広い波長を持った光で、その分お肌にやさしい光と言えます。効果は、最新の医療用レーザー脱毛とほぼ同じと言われています。

治療時間は、おおよそ片側のわきで5分程度、片足全体で30分程度です。

痛みはほとんど感じませんが、部位によっては（骨の出ている部分など）多少チクチク感じるところもあります。

ケミカルピーリングは、化学物質（天然の酸）を塗布して皮膚表面および毛穴部分の角質を剥離して新しい角質を再生させる治療法です。フルーツ酸などの酸を使用しますが、その中でもグリコール酸はコラーゲンの合成の促進作用や美白効果があり、みずみずしくはりのある皮膚が再生されます。

治療対象は、にきび、毛穴のつまりや開大、肌質改善、しみ・くすみ等です。

ダウンタイムはありません。治療後一時的に肌が赤くなることがありますが、数時間から数日で治まります。治療当日よりメイクも可能です。

通常7～10日おきに6～10回の治療を行います。1回の治療時間は１５～２０分程度です。